滋賀県大津の石山にある寿司ふじは、寿司だけでなく色々な日本料理を楽しめる店だ。
創業約50年の老舗だが、常に新しい味や料理に挑戦している。
『脊椎反射で旨い店』というテーマが示すように、驚くほど美味しい料理が次々と出てくる。
今回は定番コース(税込7,700円)を注文した。前回はウナギの白焼きに感動したが、今回も新たな発見があった。
≫前回記事:滋賀県大津でうなぎ白焼きが旨い店発見!『寿司ふじ』定番コース感想
『子持ちホンモロコの炭火焼』や『鮎の2.5度揚げ』など、滋賀県ならではの料理が登場した。もちろん刺身盛り合わせや寿司も外せない。
コースの内容と感想を紹介するので、これから行こうと思っている人は参考にしてください。
寿司ふじの定番コース!滋賀県大津で「脊椎反射で旨い料理」に出会う
寿司ふじ-定番コース(おまかせ) 税込7,700円
鯛とヒラメの肝ポン
この料理は見た目からして美しい。鯛とヒラメの刺身に、それぞれの肝をポン酢で和えたものが添えられている。赤・緑・白のコントラストが目を引く。
一口食べると、身はプリプリで歯ごたえがある。肝は濃厚でコクがある。ポン酢はさっぱりとしていて、魚の旨味を引き出す。
食前酢のように、胃を整えてくれる感じだ。食欲がどんどん湧いてくる。
鯖とかぶらの寿司
これは寿司ふじの名物だ。一口で食べると、口の中に幸せが広がる。
シャリの上には、静岡の焼津で獲れた鯖が乗っている。11月~12月に獲れた最高級の鯖を、マイナス50度で凍らせて保存してあるそうだ。普通の冷凍庫では不可能な技だ。
その鯖には、聖護院かぶらと薄い昆布が添えられている。シソやミョウガの風味が前に出てくるかと思ったら、そんなことはなかった。
かぶらと昆布が鯖の脂をさっぱりさせてくれるだけで、邪魔をしない。
調和が絶妙な一品だ。鯖はジューシーでトロけるような食感。飲み込むのが惜しくなるほど美味しい。この写真を見ただけでも、ヨダレが止まらない。
新鮮なお刺身(かます、かつお、鯛、かんぱち、たこ、黒マグロの大トロ、金目鯛)
この盛り合わせは圧巻だ。色とりどりの刺身が並んでいる。写真中央下にあるのは黒マグロの大トロ。見て分かるように霜降り状態だ。これは期待できる。
それぞれの刺身には産地がある。例えば鯛は明石産だそうだ。寿司ふじでは素材にこだわっている。
味付けも工夫されている。塩と醤油から選べるが、すだちを搾って塩と混ぜた「すだち塩」がオススメだそうだ。白身の魚に合わせると最高らしい。
早速試してみた。白身の魚にすだち塩をつけて一口。すると、脂がじゅわっと口の中に広がった。すだちの香りと塩気がアクセントになっている。これは美味しい。
次に黒マグロの大トロに挑戦した。これは醤油で食べた方がいいと思ったからだ。一口食べると、まるでバターのように溶けた。口の中でトロける感覚がたまらない。これはもう居酒屋レベルではない。
他の刺身も同様に新鮮で美味しかった。分厚くて弾力があって食べ応えがあった。この写真を見ただけでも、また食べたくなってしまう。
子持ちホンモロコの炭火焼
これは滋賀県の名産だ。淡水魚のホンモロコを七輪で焼いて食べる。テーブルに七輪が置かれて、目の前で調理される。火が通っていくと同時に、期待も高まっていく。
酒係の方が教えてくれたが、ホンモロコは滋賀県だけで獲れる珍しい魚だそうだ。
滋賀県から離れるほど高級食材になって、高級料亭でしか出ないこともあるそうだ。関東から来たお客さんは驚くらしい。
ここまで贅沢にホンモロコを堪能できるのは、滋賀県ならではの幸せだ。
目の前の七輪で焼く理由は、冷めると旨味が逃げてしまうからだそうだ。アツアツで食べられるように配慮されている。
白焼きされたホンモロコを表裏に焼いてから、頭を突き焼いて出汁につける。
一口食べると、驚くほどパリパリしてサクサクしている。音がするほどだ。中はふわっとしていてやわらかい。塩気があって風味豊かだ。
見た目はししゃもと似ているが、もっと深みのある味だ。
出汁はさっぱりしていて、ホンモロコの風味を引き出している。薬味も爽やかで合う。
とてもヘルシーなのに、満足感がある。自分たちで釣って焼いているかのような心持ちで食べた。
鮎姿揚げ(2.5度揚げ)
この料理は見た目からして驚きだ。鮎の頭がカリカリに揚がっている。
寿司ふじでは、鮎の頭が一番おいしいと考えているそうだ。だから、頭だけを更に揚げているのだとか。それで、2.5度揚げという名前がついている。
一口食べると、パリパリサクサクという食感が楽しい。音がするほどだ。中はふわっとしていてやわらかい。鮎の白身がジューシーで臭みもない。
酢ダレにつけて食べると、さらに美味しくなる。このタレが絶妙に合っている。酸味と甘みがバランスよく、鮎の風味を引き出してくれる。
「鮎って、こんなに美味かったか?」と思わせる一品だ。丸ごと頭からしっぽまでいただく。
煮アナゴと蕩けた胡麻豆腐の飯蒸し
これは寿司ふじのオリジナルだ。穴子の寿司と胡麻豆腐を一緒に食べるという発想。しかも穴子はご飯を包んでいる。これは見たこともない。
一口食べると、驚くほど美味しい。穴子はふわっとしていて甘辛いタレが絡んでいる。胡麻豆腐はなめらかでクリーミーだ。穴子と胡麻豆腐が相性抜群で、口の中で溶け合う。
奇をてらっているように見えるが、実は的を射た味だ。穴子と胡麻豆腐の旨味が際立っている。胡麻豆腐も残さず食べた。
金目鯛&甘鯛&筍の小鍋
この鍋は寿司ふじの自信作だ。濃厚な貝出汁でしゃぶしゃぶするという贅沢な料理だ。
貝出汁は2年かけて創られたそうだ。どんなに濃い味でも消えないようにするために、貝の旨味を凝縮させたそうだ。鍋に入っているのは金目鯛、ホタルイカ、タケノコなど。
金目鯛は千葉の勝浦産で、有名な産地である静岡や高知よりも美味しいと言われるそうだ。日本近海ではなく遠くで獲れる珍しい金目鯛だ。
一口食べると、貝出汁の風味が口いっぱいに広がる。甘くて辛くて苦みがあって、奥深い味だ。
金目鯛はしゃぶしゃぶにしても長く茹でても美味しい。ホタルイカやタケノコも貝出汁によく合う。
これはご飯が欲しくなる味だ。雑炊にしたら最高だろう。
寿司の盛り合わせ
最後は寿司の盛り合わせで締めくくる。色とりどりの寿司が並んでいる。醤油を塗って、口に運ぶ。
すると、魚の旨味とシャリの甘みがほどよく調和する。テリテリと光る魚は新鮮でプリプリだ。一貫一貫が宝石のように美しい。
気づけば、定番コースのスタートから2時間も経っていた。あっという間に時間が過ぎた。それだけ楽しめたということだ。
大満足の食事だった。ご馳走様でした。
寿司ふじ-情報まとめ
寿司ふじは味だけでなく、雰囲気や接客も素晴らしい店だ。
店内は清潔感があり、落ち着いた空間だ。デートや記念日にもピッタリだ。
大大将・若大将・酒係の方はみな元気で知識豊富で、お客さんを楽しませてくれる。そして、寿司ふじの魅力を伝えてくれる。
約50年の歴史を持ちながら、常に新しい味や料理に挑戦している。それが寿司ふじのこだわりだ。私はもうファンになってしまった。
これから行く方へ|寿司ふじの予約方法&住所
『寿司ふじ』は国道から少し奥まった場所にある。駐車場も完備されているので、車で行くことができる。
“脊椎反射で旨い料理”を食べたことがない人は、ぜひ一度試してみてほしい。一流の味を堪能できるから。
寿司ふじは予約必須。「2日前までの予約が確実」です。
予約方法は以下の通り
予約方法
- 公式サイト 問い合わせとご予約からフォーム入力
- 電話予約 077-534-8453
【公式サイト】
寿司ふじの紹介動画
店内の雰囲気をリアルに知れるのでオススメ!
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